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公開: 最終更新: 電材卸・電設資材商社

蛍光灯の在庫は2027年以降も売れる?製造禁止と電材卸の承継準備

この記事にはモデルケースが含まれます

記事中のモデルケースは、理解を助けるための架空の例です。 当社の成約実績ではありません。

※確認日:2026年10月19日。本文の在庫比較は説明用の仮定です。特定企業の在庫や販売実績を示していません。

蛍光灯の製造が終わるなら、倉庫にある箱も売れなくなるのか。電材店の引継ぎで、この疑問を曖昧なままにすると、売れる商品を処分したり、逆に販売先のない在庫を買い増したりする判断につながりかねません。

まず制度の線を確認しましょう。環境省は、一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入を段階的に禁止する一方、使用・販売・購入は禁止されないと案内しています。手元の適法な流通在庫が、期限の到来だけで一斉に販売禁止になる制度ではありません。環境省「一般照明用の蛍光ランプの規制について」

そこを確認した後に残るのが、商売の問いです。

この在庫を、誰が、いつまで、どの器具の補修に使うのか。会社を継ぐ相手に説明したいのは、その見通しです。

「2027年」でまとめず、品種ごとの日付を見る

環境省の現行案内では、電球形は原則2026年1月1日から、30Wを超えるものは2027年1月1日から、コンパクト形も2027年1月1日から製造・輸出入が禁止されます。直管形・環形は2028年1月1日からですが、ハロりん酸塩を主成分とする蛍光体を用いたものは2027年1月1日からです。一般照明用か特殊用途かも、区分確認が必要です。環境省の品種別案内

つまり、2026年10月現在、既に施行されている区分も、次の年明けに施行される区分もあります。箱に「蛍光灯」と書かれているだけでは日付を決められません。品番、用途、メーカー資料を照合し、不明な製品はメーカーへ確認する必要があります。

さらに、法令上の禁止日とメーカーが案内する生産終了時期は、必ずしも一致しません。パナソニックの現行FAQは、コンパクト形の終了時期を2026年9月末、直管・丸形の三波長形を2027年9月末としています。これは同社の案内であり、全メーカー共通の供給期限ではありません。パナソニックの品種別生産終了案内

仕入先に確かめたいのは、生産日だけでなく最終受注日、今ある在庫の供給条件、返品の扱いです。

「期限まではいつでも仕入れられる」という前提で顧客に約束すると、メーカーの日程との差が問題になります。

同じ箱数でも、顧客の更新予定で意味が変わる

仮に、同じ品番のランプを同じ数量持つ二店を考えます。一方は購入先が決まっておらず、以前の年間販売本数だけを頼りにしています。もう一方は、継続購入先の設備更新予定を確認し、更新までの補修用として数量を見直しています。

後者でも全数が売れる保証はありません。改修時期が早まる、建物の用途が変わる、別メーカーへの切替が起きるなど、需要は変わります。ただ、判断を更新する手掛かりはあります。在庫の年齢だけでは分からない違いです。

本稿では、棚卸台帳に次の情報をつなぐことを提案します。品番と数量、入荷時期、直近の販売履歴、実際に購入した顧客、顧客から聞いた更新予定、その確認日です。さらに、注文書のある取り置きと、店の判断で積んだ予備を分けます。顧客名を初期の買い手説明へそのまま載せる必要はなく、まずは匿名の集計で整理できます。

顧客の「しばらく使う」は、そのまま数量の確約にはできません。現在使っている器具の数、交換の履歴、予備を自分でも保有しているかを分けて聞きます。設備数の全量が毎年交換されると考えたり、昨年の販売本数を何年も同じように延長したりせず、何を仮定した見通しかを残します。

買い増しの前に、売れ残った場合まで計算する

製造終了で希少になるから、保有していれば値上がりする。

そう決め付けて在庫を増やすのは避けたいところです。販売可能であることは、需要、品質、価格、回収を保証しません。

検討するときは、顧客の更新が予定どおり進む場合、前倒しされる場合、遅れる場合を並べます。各場合で販売数量と残る数量を見て、仕入代金を支払ってから回収するまでの期間を確認します。追加の棚、保管作業、破損、返品できない分、最終的に売れ残った場合の適正な処理費用も、判断材料に入ります。これは本稿の経営上の整理案で、制度が定める評価方法ではありません。

補修用を持つと決めても、無期限に全品番を抱える必要はありません。どの顧客・器具に対応するため何本を残すのか、次にいつ見直すかを決めます。必要な在庫を絞れれば、次の経営者が「社長が大事にしていた棚だから」と理由の分からない保有を続けずに済みます。

帳簿の金額、交渉する金額、将来の売上を分ける

会社を譲る場面では、帳簿に載る在庫額、売り手と買い手が合意する評価、実際に売れると予想する額が並びます。これらは同じ数字であるとは限りません。評価損の要否や会計・税務処理は税理士等、譲渡対象と価格調整の決め方は契約を扱う専門家と確認します。

現物確認では数量だけでなく、箱と中身の品番、破損、返品品、顧客預かり品の混在を確かめます。売れる新品と、使用済みランプの保管を一つの在庫表で扱わないことも重要です。廃棄する場合は、事業所の廃棄物として関係法令に従った処理が必要です。環境省の事業所向け廃棄案内

交渉資料には、確認済みの販売履歴と、まだ顧客の返事がない見込みを分けて載せます。「期限後も販売できる」と説明するために、品番ごとの販売可能性や商品状態の確認を省いてはいけません。在庫全般の考え方は電材卸の在庫評価も参照してください。

ランプの補充から、次の照明の相談へつなぐ

既存顧客の更新予定を聞く作業は、LED照明への移行で誰が何を担当するかを決める入口にもなります。

現地確認、器具選定、工事の見積、施工、納品後の対応を、自社と協力する工事店で分けておきます。ただし、将来の提案先があるだけで、更新工事を受注済みと扱うことはできません。

また、同じ長さのLEDランプなら差し替えられる、と一律に案内しないでください。NITEは、既設器具のままLEDランプへ交換する際の不適切な組合せによる事故について注意喚起しています。器具の点灯方式と製品の注意事項等を確かめ、工事が必要な範囲は適切な資格を持つ事業者へ確認します。NITEの注意喚起

最初にすることは、棚を全部処分する決断でも、大量の買い増しでもありません。一品番を選び、制度の日付、仕入先の供給条件、顧客の更新予定を並べてみてください。その三つがそろえば、残す理由と減らす理由を説明できます。電材卸の承継相談を始めるときも、在庫総額だけでなく、判断に迷っている品種の概要が役立ちます。

関連する在庫と取引全体は、電材卸の承継でも確認できます。

参照した一次資料

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執筆:松本電業株式会社(電設承継パートナーズ)

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売却をお決めでない段階のご相談で結構です。費用はかかりません。

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