配電盤・制御盤メーカーの事業承継とM&A
盤の価値は設備ではなく、盤を設計できる人と、図面を出してくれる取引先です。受注生産で標準化が効かないこの業種を、資材を納めてきた側から評価します。
- 相談は無料
- 匿名で可
- 売却を決めていなくてよい
- 同業には知られません
盤製造業界の現在地
数字はすべて官公庁・業界団体の一次資料から引用し、出典と年次を明記しています。 他社の記事に流通している出典不明の数値は使いません。
盤製造の承継で、実際につまずくところ。
許認可と有資格者の整理は、譲渡が成立するかどうかそのものを左右します。 ここを後回しにすると、条件が固まってから話が振り出しに戻ります。
許認可は不要。だからこそ「認定」と「人」が価値になる
盤製造そのものに建設業許可のような参入規制はありません。裏を返すと、買い手から見た参入障壁は「設計できる人」「取引チャネル」「品質の証明」しかないということです。
JSIA優良工場認定、ISO9001、主要納入先との取引年数、設計者の資格と経験年数を、承継前に文書として整理します。許認可がない業種ほど、この「見えない資産」の可視化が評価額を左右します。
盤の据付・接続工事まで請けている場合は電気工事業の登録が要る
製造だけでなく現場での据付・結線まで自社で行っている場合、電気工事業法上の登録や建設業許可(電気工事業)が必要になります。製造業のつもりでいて実は工事業も兼ねていた、という整理漏れが起きやすい領域です。
売上を「製造」と「工事」に分解し、それぞれの許認可の要否と現状を突き合わせます。工事部分に主任電気工事士の選任が必要な場合、その方が代表者本人だと承継時の論点になります。
労働者派遣・請負の区分(構内作業がある場合)
客先構内での作業がある場合、請負なのか実質的に派遣なのかの区分が問題になることがあります。是正を求められると原価構造が変わります。
指揮命令系統と作業指示の実態を確認し、契約形態と実態が合っているかを事前に点検します。
ここまで読んで「うちはどうだろう」と思われたら、 そこがご相談のタイミングです。
売却をお決めでなくて結構です。費用はかかりません。匿名でもかまいません。
決算書に出ない、盤製造の値打ち。
盤を設計できる人が何人いて、何歳か
この業種の価値は設備ではなく設計力です。単線結線図を読み、シーケンスを組み、部材を選定して収まりまで決められる人が社内に何人いるか。そしてその人たちの年齢構成が、企業価値そのものです。
盤設計者は採用市場にほとんど出てきません。買い手にとって「設計できる人ごと買う」ことが買収の主目的になるケースが大半です。
納入チャネル(誰から図面が来るか)
公的な業種別審査事典は、この業種の事業性評価の着眼点として「ゼネコン・ハウスメーカー等の建設業者、電気工事事業者、設備機器メーカー、部材メーカー、キャビネットメーカーとのチャネルを豊富に有しているか」を挙げています。
受注生産である以上、図面を出してくれる取引先の数と質が受注量を決めます。チャネルは一朝一夕には作れません。
JSIA優良工場認定・ISO9001
日本配電制御システム工業会の優良工場認定は、品質管理体制の第三者証明として機能します。認定の有無は、特に大手需要家向けの受注資格に影響します。
認定があれば、買い手は自社の受注可能範囲をそのまま広げられます。取得には時間がかかるため、買うほうが早いという判断が働きます。
設計工数の属人性と標準化の度合い
過去の図面が資産として蓄積・検索できる状態にあるか、それとも特定の設計者の頭の中にあるかで、譲渡後の再現性が大きく変わります。
標準化されていれば、設計者が1人抜けても回ります。属人化していれば、キーマンの退職=事業の消滅です。
現金回収サイトと仕掛品の膨らみ
受注から納品・検収・入金までが長く、その間の部材仕入と人件費は先出しになります。業種別審査事典も黒字倒産リスクへの注意を指摘しています。
運転資金の必要額が読めないと買い手は値段を付けられません。逆に、仕掛品と未成工事の管理ができていれば信頼性が跳ね上がります。
盤製造を、誰が買うのか。
売り手の方が最初に知りたいのは価格ではなく、「本当に相手がいるのか」です。 この業種で実際に買っているのは、次のような会社です。
電材商社・電気機器商社(最も現実的な買い手)
資材を納めている側が、盤メーカーを取り込んで付加価値を上げる形です。商流が既にあるため統合がスムーズで、実例も多い類型です。
同業の盤メーカー(設計者と生産能力の確保)
受注はあるが人が足りない盤メーカーが、設計者ごと buy する形。最も高い評価が付きやすい類型です。
電力系サブコン・電気工事会社(内製化)
盤を外注していた工事会社が、納期とコストを自社でコントロールするために取り込むケースです。
産業機械メーカー・FA関連
装置に組み込む制御盤を内製化する目的。半導体・食品・物流の設備投資が背景にあります。
最初の一歩は、匿名の相談で結構です。
- 1
匿名でご相談
社名を伏せたままで結構です。売却をお決めでない段階のご相談を歓迎します。ここで費用は一切かかりません。
- 2
許認可と有資格者の棚卸し
配電盤・制御盤製造の承継で最初に確認すべき許認可・資格の状況を整理します。ここに問題があると後の工程がすべて崩れるため、最優先で行います。
- 3
企業価値の整理と資料づくり
決算書に出ない価値を、買い手に伝わる形の資料に整えます。ここが評価額を最も大きく動かします。
- 4
買い手候補の選定と打診
情報が業界内に回らない相手を選んで打診します。秘密保持契約を締結するまで、社名や所在地はお伝えしません。
- 5
条件交渉・最終契約・引き継ぎ
価格だけでなく、従業員の雇用、代表者保証の解除、引き継ぎ期間まで含めて条件を設計します。
盤製造業界の主な団体
- 日本配電制御システム工業会(JSIA)
- 正会員352社・賛助会員28社。JSIA優良工場認定制度を運営
盤製造の承継について、よくいただく質問。
後継者はいるのですが、それでもM&Aを考える意味はありますか。
JSIA優良工場の認定を持っています。評価に影響しますか。
設計者が私(社長)1人です。売れますか。
受注の波が大きく、赤字の年もあります。
川上と川下も、まとめて見ています。
電材卸から電気工事、盤の製造、計装まではひとつの商流です。 だから、業種をまたいで買い手をお探しできます。
電材卸・電設資材商社
在庫の質、メーカー口座、掛売りの与信、配送網、そして番頭さん。電材屋の価値は決算書には載りません。私たちは1950年から同じ…
見る →計装工事
計装は電気でも管でもない、その境界にある仕事です。だから業種としてくくられず、M&Aの世界でもほとんど扱われてきませんでした…
見る →電気工事
許可、登録、主任電気工事士、経営業務の管理責任者。電気工事会社の承継は、この4つの整理で結果が変わります。資材を納めてきた側…
見る →消防設備工事・点検
点検は法律で義務づけられているので、契約は毎年続きます。この「切れない売上」をどう見せるかで評価が変わります。消防設備士とい…
見る →電気通信工事
LAN配線、光ファイバ、防犯カメラ、入退室管理。電気工事と一体で請けている会社が多い一方、必要な資格と許可は別物です。そこを…
見る →電気機器・産業用機器卸
モーター、インバーター、シーケンサ、センサー。メーカーの代理店権と、技術がわかる営業。この2つが揃っている商社は、いま買い手…
見る →防犯・防災設備(弱電・セキュリティ)
防犯カメラ、入退室管理、非常放送、防犯システム。消防設備でも警備業でもない、その谷間にある仕事です。だから業種としてくくられ…
見る →盤製造のことは、盤製造を知る相手に。
売却をお決めでない段階で結構です。
「うちはいくらぐらいなのか」だけでも、お答えできます。
- 相談は無料
- 匿名で可
- 同業には知られません