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公表M&A事例集

電気工事・電設業界のM&A事例2026
誰が、何を、なぜ買ったか


買い手は、電気工事の同業だけではありません。計装の商社、エレクトロニクスの商社、 建設機械のレンタル会社、産業機械のメーカーも、電設の会社を買っています。 ここでは、各社が公表した資料を開いて確かめられたものだけを、出典付きで並べています。

当社が関与した案件ではありません

このページは各社のプレスリリース・適時開示・公式沿革など公表情報のまとめです。 当社は、成約実績を公開できる段階にありません。

更新日:2026年10月14日

電気工事機器卸

きんでん〈1944〉 が 株式会社弘電社〈1948〉 を譲受

買い手
きんでん〈1944〉(電気設備工事の大手)
対象
株式会社弘電社〈1948〉(東京都中央区。電気設備工事事業と、汎用電気機器・産業用電気電子機器などの商品販売事業。1917年設立。2026年9月30日付で、きんでんの完全子会社に)

きんでんは2026年5月25日に公開買付けを発表し、7月13日の決済で弘電社株式の42.53%を取得しました。親会社だった三菱電機の保有分(51.36%)は、株式併合のあと弘電社が自己株式として取得する形で整理され、9月30日に完全子会社になっています。電気工事の会社が、工事と機器販売の両方を持つ会社を、親会社の持ち分ごと買った事例です。

出典:きんでん「株式会社弘電社の完全子会社化に関するお知らせ」(2026年9月30日・PDF)

計装

東テク〈9960〉 が 三王機工株式会社 を譲受

買い手
東テク〈9960〉(計装事業、エネルギー事業、設備機器販売事業を営む会社)
対象
三王機工株式会社(兵庫県神戸市。計装工事事業とメンテナンス事業。議決権の100%(自社株除く)を取得し、子会社化。取得価額は非公表)

開示された目的は、計装業界で技術人員の不足が続くなか、技術人員を多数擁する三王機工をグループに加え、計装工事事業の業容拡大と陣容強化を図ることです。株式譲渡の実行日は2025年4月1日の予定とされていました。技術者の確保を、採用ではなく会社の取得で進めた事例と読めます。

出典:日本M&Aセンター M&Aニュース(東テクの2025年2月21日付開示に基づく)

カナデン〈8081〉 が 髙島電機株式会社 を譲受

買い手
カナデン〈8081〉(エレクトロニクス技術商社)
対象
髙島電機株式会社(山形市。山形県を中心に東北地方で、電設資材やFA機器をはじめ、制御機器、高低圧受配電盤の設計・製造・販売。全株式(議決権100%)を取得)

髙島電機は、電設資材やFA機器の販売と、高低圧受配電盤の設計・製造を、同じ会社で行っていました。買ったのは電設の同業ではなく、エレクトロニクス系の商社です。開示された目的は、主力のFAシステム事業の事業領域の拡大で、カナデンのFAシステム事業との連携による商材の拡大や技術力の増強なども挙げられています。株式譲渡の実行日は2024年12月2日とされていました。

出典:日本M&Aセンター M&Aニュース(カナデンの2024年11月26日付開示に基づく)

盤製造

河村電器産業 が Syntech Switchgear & Engineering(シンガポール) を譲受

買い手
河村電器産業(配電盤・分電盤などのメーカー)
対象
Syntech Switchgear & Engineering(シンガポール)(シンガポールの配電盤メーカー。産業用・住宅用配電盤の製造・販売・メンテナンス。全発行済株式の70%の取得に合意(2022年7月12日締結))

配電盤のメーカーが、海外の配電盤メーカーの全発行済株式の70%を取得した事例です。リリースは、2023年3月末までに連結子会社とする予定としています。買収は100%取得だけではない、という一例です。

出典:河村電器産業 ニュースリリース(2022年8月24日)

盤製造

リックステクノ(リックス〈7525〉の連結子会社) が 株式会社CEM を譲受

買い手
リックステクノ(リックス〈7525〉の連結子会社)(産業用機械の製造・販売・メンテナンス)
対象
株式会社CEM(石川県白山市。産業用機械の制御盤の製作、搬送機械の設計・製作・調整、ソフト開発など。全株式を取得し、子会社化)

報じられた目的は、電装部分の多くを外注していたため、電装を内製化して「グループ内での機電一体」を実現することです。機械の会社が、自社の機械に載せる制御盤の作り手を買った事例です。

出典:日本M&Aセンター M&Aニュース(リックス〈7525〉の開示に基づく・2022年6月14日)

電気工事

サコス〈9641〉 が 親和電気株式会社 を譲受

買い手
サコス〈9641〉(建設機械レンタルが主業務)
対象
親和電気株式会社(大阪府守口市。電気設備工事、プラント工事。1964年設立、売上高5.16億円(2020年3月期)。議決権の100%を取得し、連結子会社化。取得価額は非開示)

開示された理由は、サコスが貸し出す発電機のレンタルと、親和電気の業務を組み合わせて、新しい需要をつくることです。買い手は電気工事の同業でも商社でもありません。株式はオーナー社長が86.7%、他の株主1名が13.3%を持っていました。

出典:サコス「親和電気株式会社の株式取得(子会社化)に関するお知らせ」(2021年1月25日・PDF)

藤井産業(現・藤井産業ホールディングス) が 株式会社サンユウ を譲受

買い手
藤井産業(現・藤井産業ホールディングス)(宇都宮市。グループで電設資材・情報機器・建設資材などの卸売、施工・保守を行う)
対象
株式会社サンユウ(埼玉県ふじみ野市。産業機械の電気設備工事、制御盤・分電盤の設計及び製作。藤井産業の出資比率100%)

資材を扱うグループが、盤の製作と電気設備工事の会社を100%子会社にした事例です。藤井産業の沿革には「買収し100%子会社とする」とあり、2018年12月の記載です。

出典:藤井産業 沿革(2018年12月の記載)
藤井産業ホールディングス 会社概要(グループ会社。サンユウの事業内容・出資比率)

機器卸

因幡電機産業〈9934〉 が 株式会社パトライト を譲受

買い手
因幡電機産業〈9934〉(電設資材事業・産業機器事業・自社製品事業を持つ上場会社)
対象
株式会社パトライト(FA機器の専業メーカー。国内の回転灯・表示灯の分野で高いシェア。発行済株式の100%を取得(2013年4月発表))

上場企業が、国内の回転灯・表示灯の分野で高いシェアを持つメーカーを、100%子会社にした事例です。因幡電機産業の沿革には、2013年5月に買収した旨の記載があります。

出典:因幡電機産業 沿革(2013年5月の記載)
日本M&Aセンター M&Aニュース(因幡電機産業の2013年4月10日付発表に基づく)

大手各社の中期経営計画に書かれたM&A方針


個別の案件とは別に、電気設備工事・通信工事の大手は、自社の中期経営計画にM&Aを使う方針を書いています。 金額と文言は、各社の公式資料のとおりです。

きんでん

中期経営計画[2021〜2026年度](2021年4月28日)

2026年度に連結売上高7,000億円程度、営業利益500億円程度を目指す。成長投資に「事業基盤の整備・拡充(M&A含む)」を挙げている。

出典:きんでん 中期経営計画 Sustainable Growth 2026

関電工

2024〜2026年度の中期経営計画(2026年4月28日更新版)

投資の総額は1,250億円程度。うち事業投資550億円程度の用途に「M&A・アライアンスによる事業領域拡大・既存事業深化」を挙げている。

出典:関電工 中期経営計画 2024-2026年度(2026年4月28日)

日本電設工業

2024〜2031年度の成長投資計画(2025年6月12日)

2024〜2031年度累計で成長投資750億円。事業関連の用途として「施工体制強化や新規事業に通じるM&A」と「協力会社へ採用や事業承継などの支援の強化」を挙げている。

出典:日本電設工業 経営方針・中期経営計画(2025年6月12日)

エクシオグループ

中期経営計画(2026〜2030)

成長投資は5年累計で3,000億円。うち事業成長・拡大投資1,000億円程度の用途に「新たな技術領域の補完や担い手確保等に向けたM&A」を挙げている。

出典:エクシオグループ 中期経営計画(2026〜2030)

中期経営計画は、各社の方針であり、特定の案件や、買収の対象となる会社の条件を示すものではありません。

どんな会社が買い手になりうるかは、業種で変わります。

買い手の動きの読み方は電設インフラの会社を、いま誰が買っているのかに、 業種ごとの論点は対応業種にまとめています。 売却を決めていない段階でも、匿名でご相談いただけます。

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