電設承継パートナーズ 松本電業株式会社が運営 無料相談 03-3833-6431 平日 9:00〜18:00・相談無料
家族に話す前に

会社売却を家族に話せないのは、いちばん近い人だからです


配偶者にも、お子さんにも、まだ話していない。その理由を否定するつもりはありません。話す前に整理しておくこと、切り出し方の例文、反対されたときの分け方、決める人は誰かまで、順に並べます。

最終更新:

家族に話せないのは、順番として自然です

会社のことをいちばん長く考えてきたのは、社長ご本人です。 いちばん近い家族には、いちばん話しにくい。 決まっていないことを話すのは、決まったことを話すより難しいからです。

話せない理由としては、三つが考えられます。

  • 心配をかけたくない。「会社を売る」という言葉は、家族の耳には「経営が苦しいのか」と聞こえかねません。
  • 反対されそう。「お父さんの会社なのに」と言われるのが目に見えていて、言い返す材料も、まだ自分の中にない。
  • 自分の中でも決まっていない。売ると決めたわけではない。

三つ目は根が深く、「決まってから話そう」と思っているうちに、時間だけが過ぎます。 順番を変えてみてください。家族に話すのは、決めてからでなくていい。 その前に、自分の中の整理だけ済ませておく。

話しにくさの大半は、決めていないことより、整理がないことから来ています。

話す前に、自分の中で整理しておく3つのこと

  1. 会社の現在地。 いまの会社に、どれくらいの値が付きそうか。許可や資格が誰に紐づいているか。 企業価値の目安を出す診断(入力内容は送信されません)と、 承継準備チェックリストで概観できます。正確でなくて構いません。「だいたいこのあたり」が言えれば足ります。
  2. 選択肢。 会社の行き先は、売るか続けるかの二択ではありません。 2025年に代表者が交代した企業の承継手段は、内部昇格36.1%、同族承継32.3%、M&Aなど20.6%、外部招聘7.6%でした(帝国データバンク)。 親族内、従業員、第三者、廃業の4つはこの会社に残された道は、いくつあると思いますかに整理してあります。 「道が4つあって、うちに残っているのはこれだ」と言えると、家族も答えられます。
  3. 自分の希望。 何歳まで働きたいか。従業員、屋号、取引先のうち、何をいちばん守りたいか。引退したあと、どう暮らしたいか。 ここは社長にしか答えられません。そして家族がいちばん聞きたいのも、ここです。

この3点がそろっていれば、家族会議は相談になります。 そろっていないと、報告か愚痴になって、どちらも話がこじれやすくなります。

切り出し方の例文

正月やお盆など、家族が集まる機会は使えます。ただし、宴席の勢いでは話さないこと。 翌日の落ち着いた時間のほうが向いています。切り出しの言葉は、たとえばこうです。

配偶者に

「会社を売ると決めたわけじゃない。ただ、70歳までにどうするかを考え始めていて、いま選択肢を調べている。一度、考えていることを聞いてほしい」

お子さんに

「継いでほしいという話ではないから、身構えないでほしい。ただ、会社の行き先を決める前に、おまえの考えを一度ちゃんと聞いておきたい」

共通点は三つあります。「決めた」と言わない(決めていないなら、そのとおりに言う)。 結論より経緯から話す。宣言でなく、相談の形にする。 この形なら、聞いた側にも考える余地が残ります。 お子さんの側から同じ問題を書いた親の会社を継ぐべきか迷ったらを、先に読んでもらう使い方もできます。

決める人は、株式を持っている人

会社を売るかどうかを決めるのは、株式を持っている人です。

株式の譲渡は、持ち主が決めます。 事業を丸ごと渡す事業譲渡は、株主総会の特別決議が要ります(会社法467条、309条2項)。 特例有限会社では、この特別決議が「総株主の半数以上で、議決権の4分の3以上」に読み替えられます(整備法14条3項)。 議決権の割合に加えて、株主の頭数も数えるので、少額でも株を持つご家族は数に入ります。

家族会議の前に、株主名簿を見てください。 株をだれが何株持っているかが分かれば、「家族の賛成が条文の上で要る話なのか、気持ちの上で欲しい話なのか」が分けられます。 どちらでも、話し合う価値は同じですが、話し方は変わります。

反対されたら、「何への反対か」を分ける

それでも、反対されることはあります。必要なのは説得より、仕分けです。 「反対」という一語の中身は、次のように分けて考えられます。

反対のときに出やすい言葉 反対の中身 確認していただきたいこと
「お父さんの会社なのに」 会社が消えることへの反対 屋号も雇用も残す形の譲渡があること。廃業とは別の話であること
「変なところに買われたら困る」 相手が見えない不安 相手はこちらが選べること。渡したくない相手は、候補から最初に外せること
「まだ元気なのに」 時期への疑問 許可と登録の整理に時間が要ること。元気なうちに始めるのは、辞めるためでなく、選べるようにするためであること
「これからの生活はどうするの」 暮らしの心配 売却代金がそのまま手元に残るわけではないこと。株式の譲渡益は、所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%で、合わせて20.315%が目安です(国税庁。個別の税額は税理士に確認)。手取りの出し方は手取りの計算に手順があります
「借金の保証はどうなるの」 保証への不安 事業承継時の保証は、後継者に当然には求めず、必要性を慎重に判断するよう、金融機関に求められています(経営者保証ガイドラインの特則)。経営者保証の外し方に整理しました
「仲介はお金がかかるんでしょう」 費用の不安 当社は売り手から、相談料・着手金・中間金・月額報酬をいただかず、成約時の成功報酬のみであること(手数料に全部書いてあります)
「従業員はどうなるの」 社員への責任 雇用を条件に入れる話し合いができること。伝える時期は従業員の雇用のページに書きました

「売却」という言葉だけが先に届くと、倒産や夜逃げと同じ棚に置いて心配してしまうことがあります。 棚を分けるだけで、話の温度は変わります。

意見が割れたままなら、その場でまとめようとしないでください。決めるのは今日でなくていい。 進め方と期間を見ると分かるとおり、考える時間は工程の中に取れます。 後継者がいない場合の道は後継者がいない電気工事会社の選択肢にもあります。

家族と読むための3つの質問

ここから先は、ご家族と一緒に読んでください。 次の3つに、順番に、全員が答えてください。正解を出す場ではありません。 答えが割れた場所が、次に話し合う場所です。

  1. この会社が10年後も続いているとしたら、誰が社長をしていると思いますか。 名前が挙がらなければ、それがいまの現在地です。誰かの名前が挙がったなら、その人は今日この話を知っているでしょうか。
  2. 会社を誰かに渡すとしたら、何だけは変わってほしくないですか。 従業員の雇用、社名、取引先との付き合い、地域での看板。一人ずつ挙げてみてください。 ここで挙がったものが、値段より先に決める条件になります。
  3. 社長本人は、何歳まで、どんなふうに働きたいですか。 これは社長が答える番です。家族が聞きたいのは、会社の値段よりこの答えであることが多いはずです。

3つとも、その場で答えが出なくて構いません。「宿題にして、次の食事でもう一度」でも家族会議です。

体調に不安があるときは、順番が変わる

社長の体調に不安があるときは、話し合いの前に、もしものときの備えが先に来ることがあります。 入院や認知症で判断が難しくなったときの手段と、許可の期限は社長が入院・病気・認知症になったときに、 亡くなったあとの手続はご家族向けの社長が亡くなったときのページにまとめます。 ご家族向けの入口はこちらです。

このページは、そのまま食卓に持っていける

このページは、ご家族と一緒に読める資料として書きました。印刷して、食卓に置いても構いません。 あわせて承継準備チェックリスト(ブラウザの中で完結し、そのまま印刷できます)と 承継の読み物を添えると、家族会議の材料はひととおりそろいます。

ご家族に話す前のご相談も受けています。ご連絡の方法と時間帯は、最初に伺います。 売却を決めていない段階で構いません。まず、上の3つの質問をご家族と一つずつ話すところから始められます。

出典

条文は e-Gov 法令検索の2026年10月14日取得分です。株主の構成や定款の内容で結果は変わります。個別の判断は、司法書士・弁護士・税理士に確認してください。

「まだ決めていない」で、かまいません。

話を聞いたからといって、進めなければいけないことはありません。

平日 9:00〜18:00・相談無料

03-3833-6431 平日 9:00〜18:00・相談無料 無料で相談する
電話で相談 無料で相談する